発想力とは、
問題の解法を、
「もしかして、こういうことかな?」
と、思いつく力をさします。
例えば図形ならば、
円の中にある図形を思い浮かべたり、三角形に補助線を見出したりするすることなどです。
なぜその図形が心に思い浮かぶのか、
なぜ本質的な解法が心に思い浮かぶのか、
それはよくわかりません。
立ち上がる時に、具体的な足の筋肉や関節を意識的に動かさなくても、無意識の動作で立ち上がれてしまうことと似ていると思います。
これは推定ですが、潜在意識のレベルでの知能の動きではないかと考えております。
巷間、幼児教育用の教材で「算数脳」「天才脳」…などのように知能が鍛えられるような期待を抱かせるものが多数販売されておりますが、そんなに天才的な知能が必要でしょうか?
ある数学者の教授は、子供の頃、「コップにボールを入れてください」と言われ、普通の子が素直にコップの液体を注ぐ口からボールを入れる横で、「難しいな」と思いながらコップの側面に穴を開けてそこにボールを入れようとしたそうです。
天才には天才の、苦難がたくさん待ち受けております。
普通にバランスのとれたお子様の方が生きて行くためには良いと思います。
こと受験に関して必要とされる発想力は、訓練によって十分獲得できると考えております。
ただし、訓練と言っても単に問題を数多く手掛ければ良いのではなくて、問題を解く過程において、すぐに解答を教わるのではなく、一定時間あれこれ考える訓練を積む必要があります。
思考力の出発点ですから、単なる知識の集積ではなく、正に考える作業の繰り返しでこそ力が付くと考えております。
知識はエネルギーであり材料ですが、考えることは作業です。
「考える筋力」強化には、考える「筋トレ」で、脳に適切な負荷をかける必要があります。