出来る子のひみつ くふうの知恵 その2 「分配法則」

次の計算をしてください。(実際の入試問題より少し易しいレベル。)

 

1001×999

 

いかがでしょうか?

 

難しくはありません。

愚直に計算すれば答えは出ます。

しかし、面倒で時間がかかります。また暗算が得意な人以外は、暗算ではミスを発生させてしまう確率も高まります。

 

実は、この問題は、本当に典型的な「計算のくふう」の問題なのです。

 

知っている方は、即座に次の計算をはじめます。

 

  1001×999

=(1000+1)×(1000-1)

= 1000×1000-1

= 999999

 

又は、

 

  1001×999

=(1000+1)×999

= 999000+999

= 999999

 

いかがでしょうか?

知っている人はこれらで解きます。

 

何を知っているかというと、

 

(A+B)×(A-B)=A×A-B×B

又は

 (A+B)×C =A×C+B×C

 

という分配法則を利用した展開結果を知っている、ということでした。

 

ちなみに私自身、自らの計算時間を計測しました。

愚直に筆算すると、28秒かかりました。

くふうの知恵を使って計算すると、11秒かかりました。

小学4年生で9秒で完了した子もいました。(大人の私も完敗です)

 

この計算だけで、20秒近い時間の節約ができました。この時間は貴重です。

しかし、この計算のくふうの最大のメリットは時間節約ではなく、

危ない筆算をしないで済ませるということにあります。

普段ならなんでもない筆算でも、プレッシャーのかかる入試においてはミスの確率が高まります。この計算は筆算でやると、処理は単純ですが、雑に書くとゼロ処理の部分で桁ずれを起こしやすい要注意問題です。できれば筆算を避けて計算したい問題とも言えます。

 

受験本番において、制限時間内に問題を手際良く処理することは、本当に重要な技術です。

良く使う計算結果や解法をあらかじめ準備(暗記)しておくと、試験当日の答案作成時に計算ミスを起こす可能性を大幅に減らせた上に時間も節約でき、それだけ多く得点することも可能です。

 

「これはただの知識であって算数の真の力ではない。」というご意見もあります。

 

その通りです。

 

しかし、その知識を生かして現実の計算に応用する力は、間違いなく算数力と言えます。

 

私が算数知識を増やしてほしいのは、

 

せっかく算数力が高いのに、知らないというだけでテストの点が伸びないお子様がいることを残念に思うからです。

 

このような「計算のくふう」の知恵はたくさんありますが、代表的なものをまとめ、当ウェブサイトに掲載ました。 

 

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